北米鉱業株の株式売却が2013年以来最速ペース、金・重要鉱物への投資熱が高まる

North american mining


北米の鉱山・金属企業が株式売却を加速しており、投資家は高騰する価格や需要増の重要鉱物への投資機会を逃していません。2025年10月までに、同地域の鉱業・金属企業は185件の取引で総額29億ドルを調達し、2013年11月以来、最大の月間新株発行規模を記録しました。


金・銀鉱山と重要鉱物への投資熱

金・鉱山が売却件数の3分の1を占め、最近の貴金属価格下落にもかかわらず、投資家の関心は依然として高いままです。ナショナルバンクキャピタルマーケッツのダニエル・ノウラン副会長は「ほとんどすべての取引が超過申し込みで、規模を拡大する案件も多かった」と述べ、マーケットの強さを指摘しました。また、米政府の重要鉱物への投資意欲や、銅価格の高騰も株式売却を後押ししています。


活発な市場動向と注目の企業

バンク・オブ・モントリオールは過去1か月で最も多く鉱業株の株式売却を支援したアドバイザーです。同社のピーター・ミラー氏は、金価格の一時的な下落にもかかわらず、11月も活発な取引が続くと予想しています。市場では、大手企業による少数の大規模取引ではなく、多数のジュニア鉱山企業が主導権を握っています。例えば、NexGen Energy Ltd.はカナダで4億カナダドルを調達し、Hycroft Mining Holding Corp.は1億7,140万ドルを調達しました。


投資家心理と今後の見通し

長期的な鉱業投資家にとって、この資本流入は歓迎すべき兆候です。Sprott Asset Managementのジョン・チャンパリアCEOは「鉱業セクターへの資金流入は久しぶりで、これは強気で健全な投資家の信任の証」と述べました。投資家、銀行家、アナリストは、さらに多くの企業が市場に参入し、IPOやSPAC、株式調達を行うと予想しています。金株はカナダS&P/TSX指数の12%を占め、米国でもNewmont Corp.がS&P500指数上位に位置しています。


金属フォーカス 編集部コメント

北米鉱業株の株式売却加速は、金・銀および重要鉱物への投資意欲が依然高いことを示します。市場に流入する資本は、ジュニア鉱山企業の成長や、長期的な資源確保戦略に大きな影響を与えるでしょう。投資家は市場動向を注視し、戦略的な資本配分を検討すべきです。

コメントを投稿