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Kiena mine |
カナダの金生産者ウェスドーム・ゴールド・マインズが、2025年上半期の世界的な金掘削ランキングで首位を獲得しました。このランキングは、グレード(品位)に幅を乗じて算出される指標です。同社のケナ(Kiena)鉱山における掘削が、この驚異的な成果を生み出しました。
ケベック州のケナ鉱山、驚異的な掘削成果を記録
ウェスドーム社は、ケベック州のヴァル=ドールにあるケナ鉱山で、掘削孔「N127-7035」から2,349.88g/tという高品位の金を2.9メートルの幅で確認しました。これはスコア6,815を記録し、今年の金掘削において世界トップとなりました。昨年完了した新しい地下掘削プラットフォームが、この成功に大きく貢献しました。これにより、以前は掘削できなかったターゲットへのアクセスが可能になりました。ウェスドーム社は、2025年にケナ鉱山で9万〜10万オンスの金生産を目標としています。
オーストラリア勢も躍進、高品位な掘削が続々
ランキングのトップ3には、オーストラリアの企業が2社ランクインしました。第2位は、ニュー・マーチソン・ゴールドが西オーストラリア州のガーデン・ガリー・プロジェクトで記録した掘削結果です。掘削孔「NGGRCDD974」から、17,563.69g/tという非常に高いグレードを0.28メートルの幅で確認しました。さらに、第3位にはジェネシス・ミネラルズが同州のグワリア(Gwalia)鉱山で達成した掘削が続きます。この掘削結果は、10,800g/tの品位を0.4メートルの幅で示しました。
北米企業も存在感、金資源の拡大に期待高まる
トップ5には、カナダのアラモス・ゴールドとオーシャナゴールドも入っています。アラモスはオンタリオ州のアイランド・ゴールド鉱山で、オーシャナゴールドはサウスカロライナ州のヘイル(Haile)鉱山で高品位な金掘削に成功しました。これらの成功は、各社の既存鉱山における資源量拡大の可能性を示唆しています。企業は、探査予算を増額するなど、さらなる掘削活動に力を入れています。金掘削は、既存の資源量を拡張する上で不可欠な活動です。
金属フォーカス 編集部コメント
今回の金掘削ランキングは、高品位な鉱脈がまだ世界中に存在することを示しました。特にカナダとオーストラリアは、歴史的に金の主要生産国として知られています。今回の掘削結果は、これらの地域の地質学的ポテンシャルを改めて証明しました。今後も、探査技術の進化が新たな金資源の発見を加速させるでしょう。