Copper 360が新CEOにグラハム・ブリッグス氏を迎え硬岩銅鉱業の成長加速へ

Copper 360

南ア・ナマクアランドの銅鉱山群、2025年末にかけ40,000トン/月の生産体制へ

ハーモニー・ゴールド元CEOが複数鉱山モデルでの拡張戦略を主導

南アフリカの銅鉱業会社Copper 360が、グラハム・ブリッグス氏を新CEOに迎えると発表した。
同氏は2025年6月1日付で就任し、今後の成長フェーズを主導する。

ブリッグス氏は、ハーモニー・ゴールドCEOとして複雑な資産を価値に変換した実績を持つ。
彼の参加は、Copper 360が単一鉱山体制から、複数鉱山を運営する安定型の銅生産会社への転換を加速させるものだ。

前CEOで筆頭株主のシャーリー・ヘイズ氏は、今後は非業務執行取締役として取締役会に残り、リスク委員会の初代委員長に就任する。
彼女は「Copper 360のビジョンを具現化する上で、グラハム氏の指導力が重要だ」と述べた。

Copper 360は、ナマクアランドのO’Okiep銅地区に12の露天および地下鉱山を保有し、いずれも13km圏内に集中している。
すべての鉱石は、ナバビープ(Nababeep)の中央処理施設で精鉱化される計画であり、効率的なマルチマイン戦略が採用されている。

現在、リートバーグ鉱山は生産立ち上げ段階にあり、2025年末までに月産4万トンへの到達を見込む。
そのほかの鉱山にはジュビリー、クロンダイク、ワイツ・ウエスト、ケーエルコップなどがあり、鉱量、品位、開発段階は多様である。
これにより、リスク分散と資源開発の持続可能性が確保されている。

ブリッグス氏は「70年以上にわたる地質データに裏打ちされた鉱区は、大きな可能性を秘めている」と述べた。
Copper 360が硬岩銅鉱業の成熟企業へと移行するこの重要な時期に参画できることを「非常に光栄」と語っている。

金属フォーカス編集部コメント:

ブリッグス氏の就任は、アフリカ銅鉱業における経営プロフェッショナリズムの再定義とも言える。鉱山が地理的に集中しつつも、鉱種や段階が分散しているCopper 360のポートフォリオは、変動する銅価格環境下でも柔軟な対応が可能だ。今後の増産が、南部アフリカの銅供給構造に与える影響に注目が集まる。


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