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| Lithium Market ESS |
エネルギー貯蔵システム(ESS)向けの需要爆発がリチウム市場を牽引しています。中国からオーストラリアに至る主要なリチウム生産企業は、バッテリー用リチウム価格の回復を受けて堅調な決算を発表しました。天斉リチウム(Tianqi Lithium)や贛鋒リチウム(Ganfeng Lithium)などの中国大手は、上半期に過去3年間で最高の純利益を記録しました。データセンターの拡大や再生可能エネルギーの普及に伴い、バッテリー材料のスポット価格は上半期に22%急騰しています。
短期的には供給不足が懸念されており、価格の上昇圧力が続いています。米アルベマール(Albemarle)の調査によると、5月までの世界のリチウム需要は前年同期比で45%増加し、供給伸び率を大きく上回りました。豪PLSグループも黒字転換を果たし、今後の供給不足を背景に強気の見通しを維持しています。また、紫金鉱業(Zijin Mining)は海外からの供給が政策や物流の影響を受ける可能性を指摘し、短期的な価格の上昇余地を示唆しました。
一方で、長期的には供給過剰に転じるリスクも存在します。UBSグループは2027年以降に供給増勢が需要成長を追い抜くと予測し、長期的な価格見通しを引き下げました。新興生産国でのプロジェクト再開やアフリカでの製錬所 건설が計画通り進めば、市場構造は再び変化します。足元のバッテリー生産スケジュールは好調を示していますが、中長期的な需給バランスの調整には注意が必要です。
金属フォーカス 編集部コメント
ESSおよびデータセンター向けという新たな demand driver の登場が、リチウム市況の潮目を大きく変えました。短期的な需給の引き締まりが企業業績を押し上げているものの、2027年以降に予想される大規模な供給拡大は中長期的な下押し圧力となり得ます。投資家やメーカーは、足元の価格ラリーに惑わされることなく、プロジェクトの立ち上げ時期と実際の供給量を慎重に見極める必要があります。


