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| Mozambique Mining Act |
モザンビーク政府は、国内の鉱業資源管理を抜本的に強化する新たな法律を施行しました。ダニエル・チャポ大統領が署名したこの法案は、すべての鉱業プロジェクトにおいて国営企業「ENM(National Mining Company)」が最低15%の無料かつ希釈不能な権益を保有することを義務付けます。加えて、同法は未加工または半加工状態の鉱物輸出を原則禁止し、国内での加工を強く推奨しています。電気自動車(EV)用バッテリー材料としての需要が高まる中、モザンビークは自国の資源から得られる経済的利益を最大化する戦略へと舵を切りました。
世界的な黒鉛供給拠点としての重要性と市場への影響
モザンビークは世界第3位の黒鉛生産量を誇り、エネルギー転換に不可欠なバッテリー材料の供給地として極めて重要な地位を占めています。特に、サイラ・リソース(Syrah Resources)が北部で展開するバラマ(Balama)鉱山は、世界最大級の黒鉛埋蔵量を誇り、世界のサプライチェーンにおいて中心的な役割を果たしてきました。今回のモザンビークの鉱業規制強化により、同国での事業展開を目指す企業は、新たな参入障壁を精査する必要に迫られています。加えて、既存の鉱山に対する適用範囲については現時点で不透明な部分も多く、投資家は今後の政府による運用方針を慎重に見極める必要があります。
アフリカ諸国による資源ナショナリズムの波
今回のモザンビークの鉱業規制強化は、近年のアフリカ諸国における資源ナショナリズムの潮流を象徴する出来事と言えます。ジンバブエがリチウム、コンゴ民主共和国がコバルトに対して同様の管理強化策を講じる中、モザンビークも自国の天然資源に対する主権を取り戻す姿勢を明確にしました。また、ルビーや石炭といった重要資源の輸出規制も包含しており、同国は単なる原材料供給地から、付加価値を国内に還流させる製造拠点への転換を志向しています。モザンビークの鉱業規制強化は、グローバルな製造業や投資家に対し、今後の資源獲得競争における新たなルールの遵守を強く求めることになります。
金属フォーカス 編集部コメント
今回の法改正は、供給網の囲い込みを狙う各国にとって、投資判断を再考させる大きな転換点となります。長期的には資源国の産業高度化を促す一方、短期的には投資の不確実性を高めるため、今後は現地での加工技術支援やインフラ整備における官民パートナーシップの重要性が一段と増すでしょう。


