![]() |
| Chile Lithium |
チリ鉱業省は、国家リチウム戦略の下で生産拡大を目指し、新規リチウム契約5件を3月に国立会計監査局に提出すると発表しました。対象となるプロジェクトは、サラール・デ・アスコタン、キジャグア・スル、ヒラリコス、サラール・デ・ピエドラ・パラダ、サラール・デ・アグア・アマルガです。一方、キジャグア・ノルテ、キジャグア・エステ、プレンタ・エル・アギラは規制審査中です。さらに、1月に提出した入札契約とは別に、オジャグエとラグナ・ベルデの直接割当契約も進められています。
国家戦略と契約手続きの課題
今回の動きは、2023年のチリ国家リチウム戦略に基づく生産加速の一環です。戦略では国の関与を拡大し、プロジェクト開発の枠組みを再構築しました。2024年の年間生産量28万トンから2034年には約43万トンへの増産を目指します。しかし、キジャグア・ノルテとキジャグア・エステ契約は先月、規制当局により「法的瑕疵」を理由に却下されました。争点は、民間企業やコンソーシアムが申請する際の特別リチウム運営契約(CEOL)の処理方法です。
民間投資誘致と生産回復の見通し
チリ鉱業会議のマヌエル・ビエラ会長は、規制緩和と投資促進策を導入すれば、10年以内に世界トップのリチウム生産国の地位を回復可能だと指摘します。コデルコとSQMの合弁会社「ノバ・アンディーノ・リティオ」やサラレス・アルトアンディーノは前向きな動きですが、国内には未開発の塩湖が40以上存在します。また、コデルコとリオ・ティントのマリクンガ・リチウムプロジェクトは、チリと中国で独占禁止法の承認待ちです。ビエラ氏は、チリのリチウム市場での後退は地質的要因ではなく、国家によるリチウム管理規定が民間投資を阻害していることが要因と述べています。
金属フォーカス 編集部コメント
チリの新規リチウム契約承認は、世界リチウム市場における同国の競争力回復の鍵となります。民間投資の促進と規制緩和は、将来的な電気自動車向けリチウム供給の安定化にも寄与するでしょう。投資家にとっては、政策動向と供給網強化を注視すべき重要事例です。


