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| Bolivia lithium |
ボリビア政府は2026年、膨大なリチウム資源を活用し、経済安定化と国際投資誘致を目指しています。新政権のロドリゴ・パス大統領は親米路線を掲げ、外国資本参入や透明性向上、第三者による資源認証を推進しています。これによりボリビア リチウム開発は、地政学的な注目と投資家の関心を集めています。
技術的・物流的課題が投資を制約
ボリビアのウユニ塩湖には世界有数のリチウム資源が存在するものの、高マグネシウム濃度や複雑な地質条件、港まで300マイル以上の物流距離が課題です。米地質調査所(USGS)は商業化可能性を限定的と評価しており、抽出コストはチリやアルゼンチンよりも高くなります。国営リチウム会社YLBは、高マグネシウム塩水向け直接抽出(DLE)特許を申請しましたが、投資家にとって信頼できる生産には依然として時間とリスクが伴います。
政治リスクも依然として高い水準です。過去の中国・ロシアとのDLE契約は議会の混乱で停止され、燃料価格急騰に伴う全国的抗議では緊急経済令も短期間で撤回されました。このような不確実性は、投資判断において段階的な資金引き出しや政治リスク保険の必要性を生じさせています。
投資環境改善と米国の役割
新政権はラテンアメリカ開発銀行から31億ドルの融資を計画し、IMFや多国間銀行とも交渉中です。米国の支援も短期的な通貨スワップや燃料不足緩和策として有効ですが、主要契約が中国・ロシア企業と結びつく案件には資金提供が制約されます。専門家は、投資家が資本を投入するには、法的確実性・財政安定性・紛争解決手段が不可欠であると指摘します。
一方で、銀・亜鉛・鉛など既存鉱物資源は安定的な収入源となっています。サンクリストバル鉱山やサンバルトロメ銀鉱山は生産を継続し、リチウム以外の産業基盤を支えています。しかし、リチウム開発がもたらす変革的価値を実現するには、投資ルール・パートナー選定・社会的許可の整合が新政権の手腕にかかっています。
金属フォーカス 編集部コメント
ボリビア リチウム開発は地政学的注目と資源ポテンシャルを兼ね備えますが、技術・物流・政治リスクが大きな課題です。政策改革と法的安定性の整備が、世界市場への本格参入の鍵となるでしょう。


