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| Gold and silver prices |
2026年、金価格は史上初めて1オンス4,700ドルを突破しました。銀も同様に新記録を樹立し、投資家は地政学リスクを背景に安全資産への需要を強めています。
地政学リスクと貴金属市場の連動
金価格は一時1.4%上昇し、1オンスあたり4,749.84ドルまで到達しました。今年に入り、金はすでに約8%上昇しています。銀は1オンス95.89ドルで史上最高値を更新し、今年だけでほぼ4分の1の上昇を記録しました。
この貴金属市場の急騰は、米国とヨーロッパの間でグリーンランドを巡る緊張が高まったことがきっかけです。特に米国大統領による8か国への関税示唆が市場心理を刺激しました。Saxo Bankのストラテジスト、Ole Hansen氏は「グリーンランド問題は、長期的に形成されてきたマクロ・地政学的背景の不安をさらに顕在化させた」と指摘します。
金・銀価格の上昇要因と市場の見通し
金は1979年以来の好パフォーマンスを昨年記録し、米金利の低下、中央銀行の買い支え、地政学リスクが追い風となっています。銀の上昇はさらに顕著で、過去1年間で価格はほぼ3倍に達しました。
さらに、連邦準備制度(FRB)の利下げ期待も価格を押し上げています。市場は2026年中に0.25%の利下げが2回行われると織り込んでおり、多くの大手銀行は金価格が年央に4,800~5,000ドルに達すると予想します。しかし、投資家の間では「過熱気味」との警戒感も高まっています。Bank of Americaの調査では、金が「最も集中した取引」と回答するファンドマネジャーが多数を占めました。
金属フォーカス 編集部コメント
金価格の新記録は、地政学リスクと金融政策が貴金属市場に直結する現状を示しています。投資家は短期的なボラティリティを考慮しつつ、金・銀の長期的ポートフォリオ戦略を再評価する必要があります。市場の過熱感は調整局面を伴う可能性もありますが、安全資産としての需要は今後も堅調に推移すると考えられます。


