鉄鉱石価格の見通しは下落へ:豪OCEが予測する供給過剰と電炉シフトの影響

Iron Ore Price


世界的な供給増と電炉シフトがもたらす構造変化

鉄鉱石価格の見通しは今後中長期的に下落傾向を強めます。オーストラリア政府の主任経済学者事務所(OCE)が最新の報告書を発表しました。世界的な供給増加と中国の鋼材需要減退が価格を下押しします。豪州の鉄鉱石輸出品も2028年の9億5,000万トンをピークに減少し、2031年には9億5,000万トンを下回る見通しです。

製鉄技術の構造的変化が原料需給を大きく変えています。世界全体で電気炉(EAF)による鋼材生産比率は2025年の30%から2031年には34%を超えます。この変化が鉄鉱石や原料炭の需要を直接圧迫します。一方で、インドや東南アジアのインフラ投資は旺盛です。しかし、これらの成長も中国の減産幅を完全には補えません。

大規模な新興鉱山の立ち上げが鉄鉱石価格の見通しにさらなる下落圧力を加えます。アフリカ最大級のギニア・シマンドゥ鉱山が大幅に増産します。この結果、高コストな鉱山開発企業は厳しい価格競争に直面します。豪州の鉄鉱石輸出収益も2031年にかけて大幅に減少します。こうした複合的要因が、今後の鉄鉱石価格の見通しを大きく左右します。


金属フォーカス 編集部コメント

高炉から電炉への構造的シフトとシマンドゥ鉱山の本格稼働は、鉱山大手の収益構造を根本から揺さぶります。高コスト鉱山の淘汰が進む中、投資家は低炭素製鉄への移行スピードを注視すべきです。

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