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| China Copper |
2026年3月、中国銅価格は在庫増加と米ドル高を背景に下落しました。上海先物取引所(SHFE)の4月限月は、2月27日の103,920元/トンから3月18日には95,400元/トンまで下落し、3か月ぶりの安値となりました。一方、ロンドン金属取引所(LME)の3か月物銅も13,296ドル/トンから12,340.50ドル/トンに下落しています。
在庫増と生産の伸びが価格圧迫
SHFEとLMEの銅在庫は3月13日に745,283トンに達し、1か月前から56%増加しました。これは中国の精錬銅生産増と旧正月後の需要回復の鈍さが影響しています。業界推計によれば、2026年1~2月の中国精錬銅生産は前年比8~13%増となりました。濃縮鉱石の供給不足にもかかわらず、製錬所は低いTC/RC条件でも操業を維持しています。2026年3月には、梁山銅が新設の年産12.5万トン製錬所の試運転を開始する予定です。
新エネルギー車需要の減速
中国の銅消費の主要ドライバーである新エネルギー車(NEV)セクターの成長は鈍化しています。2026年1~2月のNEV生産と販売は前年同期比でそれぞれ8.8%、6.9%減の173.5万台、171万台となりました。Argus社は2026年の新エネルギー関連銅需要が前年比約2%増の330万トン超にとどまると予測しており、2025年の27%増に比べ大幅な鈍化です。下流の在庫補充意欲も限定的で、国内現物プレミアムは1月中旬以降SHFEに対してディスカウントとなっています。
米ドル高と地政学リスク
米ドル高も銅価格に重圧をかけています。ドル指数は3月13日に100.54まで上昇し、原油価格も中東情勢を背景に高騰しました。ブレント先物5月限は3月10日の91.40ドル/バレルから3月18日に109.65ドル/バレルへ急上昇しています。米連邦準備制度は中東情勢を理由に3月18日に利下げを据え置きましたが、国際的には供給リスクを背景に中期的な銅市況は強気基調が続く可能性があります。特にアフリカ銅ベルトにおける供給制約リスクが懸念されます。
金属フォーカス 編集部コメント
中国銅市場は在庫増加とNEV需要鈍化で短期的に価格が下押しされました。一方、米ドル高と中東の地政学リスクが供給不安を強め、中期的には国際市場で価格上昇圧力となる可能性があります。投資家やメーカーは需給動向と地政学リスクを注視すべき局面です。


