世界の銑鉄市場動向:ブラジル供給不足で価格上昇が続く

Pig Iron


2026年3月、世界の銑鉄価格は地域市場で1トンあたり5~20ドル上昇しました。特にブラジルでは雨季による操業停止が供給を制約し、FOB価格は450ドルに達しました。ブラジル産銑鉄の輸出統計では、2月の出荷量は前月比7.3%減の377,800トンとなり、依然として供給不足が続く状況です。

ブラジルから米国への輸出は増加傾向にあります。2月には344,000トンが出荷され、前月比12%増で平均価格は404ドル/トンとなりました。一方、欧州市場は供給不足や運賃上昇を受けて慎重姿勢を示しています。オランダ向けには41,000トンが出荷され、平均価格は431ドル/トンとなりました。

黒海市場では、トルコの需要低迷やロシア産銑鉄による価格ダンピングで価格は圧力を受けています。3月前半のFOB価格は1トンあたり345ドルに上昇しましたが、トルコ鉄鋼メーカーは利益率低下や物流コスト増加を受け、購入を抑制しています。その他、中国市場では1トンあたり421ドル、インド市場では405ドルと地域ごとに価格動向は分かれています。

世界の銑鉄生産も減少傾向です。2026年1月は前年比6%減の1億1,080万トンで、中国65.9百万トン(-10.9%)、日本10.3百万トン(+103.8%)、インド8.5百万トン(-35%)となっています。これにより、ブラジルの供給不足が国際価格に与える影響は今後も注視が必要です。


金属フォーカス 編集部コメント

ブラジルの供給制約は5月まで続く見込みで、米国向け需要の増加が価格を押し上げます。欧州・トルコ市場は物流コスト上昇で慎重姿勢を維持しており、今後も地域別の価格差が拡大する可能性があります。

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