欧州連合(EU)の金属スクラップ輸出規制強化に対しBIRが協議継続と見直しを勧告

EU restrictions on metal scrap exports


国際リサイクル局(BIR)は欧州委員会に対して、廃棄物輸送規制(WSR)に基づく非OECD加盟国向け金属スクラップ輸出規制の再評価と協議期間の延長を要請しました。欧州連合(EU)が提示した最新の草案では、鉄鋼および非鉄金属スクラップの輸入を申請した多数の非OECD諸国を承認リストから除外しています。BIRはこの過度な規制措置がリサイクル市場を著しく縮小させると懸念を表明しました。

欧州委員会による金属スクラップの規制案は、リサイクル素材の国際流動性を著しく低下させる危険性を秘めています。非OECD諸国の製鉄所や非鉄金属精錬メーカーへの原材料供給が滞れば、世界規模の供給網混乱が避けられません。さらに、集荷インフラの収益性が悪化することで、長期的にはリサイクル素材の資源利用効率そのものが低下します。

BIRは個別金属グレードの需給や現地工場の環境保全基準に基づく個別判断を強く求めています。一律な輸出制限措置は保護主義的であり、環境保護という本来の目的から逸脱すると主張します。国際的な脱炭素化の達成には、公平かつ透明性の高い資源流動の維持が不可欠です。


金属フォーカス 編集部コメント

EUによる金属スクラップの輸出制限は、グローバルな脱炭素・サーキュラーエコノミー構築に致命的な歪みをもたらす恐れがあります。特に発展途上国の電炉化や再生アルミ活用を阻害することは、地球規模での温室効果ガス削減効果を殺ぎかねません。政策担当者は単なる域内資源囲い込みではなく、世界全体の資源循環の観点から包括的な制度設計へ立ち返る必要があります。

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